裸ファイバ心線を光パワーメータに挿入して受光レベルを測定するにはどんなアダプタを導入すればよいか

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光ファイバケーブルを引き回しだけをしておいて、
途中からは別の業者が配線して行く工事がある場合には

その光ケーブルが本当に次の業者が無事開通工事を出来るのか不安になってしまう時があるようです。
光ケーブルの保管状態、運搬して、施工して中の心線を損傷させてはいないだろうか、と。

万が一のことを考えると、何もせずにメクラで現場を立ち去ることはしづらいようです。

そのため、心線に光を入れて光レベルをチェックしておきたいが、
いちいちSCコネクタ付きの光コードを接続するのも手間がかかるので、

簡易的な裸心線を挿入できるSCコネクタアダプタを求められる事は結構多いです。

注意点としては、光パワーメータ内部の受光素子をキズ付けてしまわないように

SCコネクタに限らず、通常光コネクタはすべて中のフェルールに空いた穴と
通された心線とは専用の接着剤で固められており、丁度フェルール端面で面一になっています。

裸ファイバアダプタの内部にあるフェルールの穴には、接着剤はないので自由に抜き差しできるのですが、
当然ながら固定はされません。

裸心線は貫通しているので、まともに突っ込んでしまったら光パワーメータ内部の受光素子をキズ付けて、 受光レベルが測定しずらくなってきて、次第に光パワーメータを数値表示エラーが出るようになります。

以下の図を参照いただけると分かるように、センサ受光素子とのフェルール端面との間には0.5mm以下の隙間でないといけないのです。

それらは故障修理で改善しますが、約2万円ほどかかってしまいます。

それはなるべく避けたい所ですよね。

裸ファイバアダプタは大きく2種類あるが、機種選定は意外と奥が深い

では、どのようなアダプタを導入すれば良いのか?ということですが

  • 安くて気軽に導入できるが少しズレの不安があるタイプ
  • 少し高価だがズレの心配なく安心して使えるタイプ

とあります。

前者は、

裸心線クイックアダプタ(販売終了)NTT-AT製

こちらは、約2000円と最もコストメリットがあるアダプタでしたが、
心線ストッパがないので、光パワーメータ内部の受光素子をキズ付けないよう、
心線を指で抑えながらの光パワーメータのコネクタへの心線挿入となるので少し慣れが必要でした。

光心線簡易型コネクタ

こちらは、3000円程ですが、心線ストッパがあるのでオススメですが、
ストッパ押さえ部分の面積が狭く、心線のズレが心配されます。

光パワーメータに心線を持っていくのではなく、光パワーメータを心線に持って行って
挿入して測定すると言うことが出来るのであれば、問題なく使えるのではないかと思います。

後者は、

光心線高精度型コネクタ

こちらは、心線ストッパ部分にV溝が切られていて、ストッパ押さえ部分の面積が広く、 心線のズレの心配がありません。

なので、是非こちらがオススメです。

価格は2万円以上しますが、裸ファイバアダプタは、しっかりした製品は
従来これくらいの価格していたものなのです。

既に販売終了となりましたが、

グレイクノスでは、

ベアファイバコネクタ 180-BFA(Set) (販売終了)

がありましたし、

安藤電気(現在の横河計測)でも、裸ファイバアダプタ AQ-9302
という機種もございました。

まずは安いものを導入して、様子を見てもいいかもしれません。

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