励振器、モードカッター、モードフィルタ
などと色々な名称で呼ばれることがある器具なのですが。
そもそも何で必要なのかキチンと理解をしておきましょう~
そもそも励振器とは
マルチモードファイバ(主にGI)の光ファイバ伝送測定に必要な備品です。
損失測定に使用し、試験用光源から入射された試験光の不要モードを除去します。
要するに何かの器具という訳ではなく、特殊な光ファイバコードをコンパクトにまとめたものです。
何故これがないといけないか
マルチモードファイバ(主にGI)は、
シングルモードファイバとは違い、伝搬モードがマルチであるため、
どうしても、光源を入れる基準側と、光受光レベルを測定する側とでは伝搬モードの数が異なります。
当然ながら、伝搬モードの数が多いため光源を入れる基準側が値が大きいので、
どうしても多い目に損失値が計測されてしまいます。
いつまでたっても、工事規格範囲の損失値に入らず作業が終われない・・・
などという不効率が生ずる可能性があります。
より正確な損失測定をするために、光源を入れる基準側と、
光受光レベルを測定する側とでは伝搬モードの数をそろえておく必要があります。
損失測定をする基準を定めることをキチンとしておくために必要なのです。
昔は、結構高額だったのでレンタルが主な導入スタイルでした
古河電工が発売していた機種が有名でしたが、
20万円前後する為、なかなか購入できるのは限られた会社しかありませんでした。
古河電工 GI型光ファイバ用励振器
ですので、NTT-RECなどでのレンタル需要がメインであったようです。
初めてローコスト版となったグレイテクノス製 モードスクランブラ 100G
グレイテクノス製 モードスクランブラ 100G
という機種が出たことにより、
工事会社が一般的に導入することが可能となってきました。
他社ではあるのかと言えば、あまりないのかもしれません・・・
強いて言えば、
もう一つ、あることはあります。
三菱電線工業製 OPITIFLEX
■メーカー側にて事業撤退により販売終了予定ですので、ご希望の方は早く検討願います。
製造中止時期
2021 年2 月末 (ラストオーダー 2021 年1 月末)
というものがありますが、こちらはあくまでOTDR用ダミーファイバであり、
マルチモードタイプの機種もあるので、こちらが損失測定用の励振器としては使えないこともないとは思います。
マルチモードファイバ(主にGI)の光ファイバ伝送の損失測定用としてのものではないようです。
長さが100mあるため、その分で余分な伝搬モードを除去しているとも言えますが、
これは原理上推察できる、というだけであり、メーカー側が推奨していることではありません。
*モードスクランブラ 100Gは20mで余分な伝搬モードを除去できる仕様になっています
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