比較的に近年に、光工事業者として参入された方には少し意外に思われるかもしれませんが、光測定器は基本的にFCコネクタが最適なのです。特にOTDR(光パルス試験機)では要注意。
そうあの一昔前のネジで締め付けるタイプの少し面倒なコネクタです。
それが一体何故最適なのでしょうか?
FCコネクタとは
それ以前に、FCコネクタそのものをご存知ない方もおられるかもしれません。
簡単に解説致しますと。。
現在、主流となっているのはワンタッチ式で抜き差し出来るSCコネクタやMU、LCなのですが、光ファイバが実用化されだした1,980年代当初から開発されて使用されだしたのがこのFCコネクタなのです。
SCコネクタが何故ダメなのか
SCコネクタは、抜き差しがスムーズで使いよいのですが、どうしても垂直状態には安定せずに常にグラグラしています。MUやLCについても同様ですが、これらに比べても特にSCコネクタは寸法が大きい分グラつきが大きい気がします。
光源や光パワーメータにもいえることですが、特にOTDR(光パルス試験機)では要注意なのです。
光出力をして戻り光を測定することによる測定器であるため非常にこの測定端面の安定度が重要なのです。
大きな問題点は2つ
1.アダプタ内部の割りスリーブが砕けてしまう
OTDR測定のコネクタのアダプタには、割りスリーブという形状の半割れのセラミック(ジルコニアという)の筒が入っており、そこでOTDR側と被測定側コネクタのフェルール同士が勘合して光信号が導通されます。
ここがSCアダプタだと、コネクタを差し込む時に、ナナメで挿入してしまう可能性が高く、最悪中で割りスリーブが割れてしまうことがあるのです。
2.OTDR端面にキズが行きやすくなる
グラグラするのですから、当然フェルール端面同士がこすれ合い易いということなので、端面についた微細なホコリなどによりフェルール端面にキズが付きやすくなってしまいます。
そう入っても、FCコネクタなんて、挿抜ごとにその都度ネジでまわしていくなんて手間だな・・・と感じられると思います。
そこでご提案
そこで、私どもはご提案として、FC-SC変換コードとSCJJアダプタを併用する手法をおススメしております。
測定器側は、FCコネクタを指して、もう片方のSCコネクタにJJアダプタを噛まして実際の被測定コネクタを接続します。
そうすると、実際の測定端面はFCコネクタで安定出来るばかりか、OTDR測定端面の接触回数が激減するため端面キズによるパルス波形劣化を招いて修理に出すことを防ぎやすくなります。
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