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校正証明書は何故必要か
では「校正証明書」についてのお話をしましたが、それに付随する書類はまだ2種類あります。
試験成績書とトレーサビリティ証明書
通信工事会社としては、この書類は必要なのかについてのお話をしたいと思います。
もちろん追加で費用が発生する話です。⇒ここ需要ですね。
まず結論から申し上げますと、校正証明書のみで通用しない可能性があるのは、自社で校正作業をしてしまえるような部門を持つ製造機器メーカーやメンテナンス会社が
ISO9001審査官を意識する場合にのみ必要なの判断材料となる話です。
通常、通信事業者より、又は官公庁より工事を請け負っている業務の中で【校正が取れている計測作業】をしていることを示す書類のみが必要な場合は校正証明書のみでいいと思います。
もし検討される場合は、
その会社自身がISO9001を取得している場合、取得する際に計測器の校正を1年に一度、又は2年に一度にするか。
それを証明する書類はどこまで必要なのか、を社内で規定するタイミングになりますかね。
~ここから引用~
ISO9001の7.6項(監視機器及び測定機器の管理)
において、以下の要求事項があります。
測定値の正当性が保証されなければならない場合には、測定機器に関し、次の事
項を満たすこと。
a)定められた間隔又は使用前に、国際又は国家計量標準にトレース可能な計量標
準に照らして校正又は検証する (以下略)
~ここまで引用~
ハイ、校正をした証明書類を持ちなさい、とは書かれていませんネ!
書かれていませんが、せめて校正したと言う証明書類くらいはないとイカンだろう~。というだけのことなんです。
ですので、通信工事会社での書類所有は校正証明書のみでオッケーです!
では、その2種類はどのような書類なのかと申しますと。
まず1つ目は、【試験成績書】
これは、校正証明書を発行するためにその計測器の値が規格範囲に入っているか、を確認したデータが記載してある書類です。
これは、別になくてもいいかと思われます。
何もデータまで持ち合われていなくてもいいのではないでしょうか。
これはズバリ!
いざとなれば、自社で校正作業をしてしまえるような部門を持つ製造機器メーカーやメンテナンス会社が校正証明書のみでは書類として不足する可能性があるのです。
要するに、彼らにとっては
カッコがつかないんです・・・
校正証明書だけしかない、というのは。
だって自社で校正する場合は、ちゃ~んとデータを取ってるんですよ(笑)
そりゃ、費用発生しても持っておきますって。
そして2つ目【トレーサビリティ証明書】
そもそも、電子計測器で言われるトレーサビリティとは何か
<計測用語としてのトレーサビリティ->
計測結果が切れ目のない比較の連鎖によって国家標準に関連付けられること。
その結果、計測結果が信頼できるものとしてその根拠が示せることになる。
要するに、校正作業するにも基準元となる標準計測器が必要となります。
その基準計測器が正式に国際標準化がなされたものか、それを証明する体系図を描いたチャート書類です。
日本の計測器は基本的に以下の2団体が上層部にあれば問題ありません。
JQA:日本品質保証機構
JEMMIMA:日本電気計測器工業会
少し雑な表現かもしれませんが(笑)
計測測定値の犬や馬で言う血統書のようなものです。⇒かなり強引
だいたい証明書まで入りませんって、ただのトレーサビリティ体系図でいいんです。
そんなの各計測器メーカーの総合カタログやホームページに載っている場合がありますし、メーカーに問い合わせて貰えばいいんですよ。
タダです(笑)